増刊号 免疫検査実践マニュアル
総論
Ⅱ.免疫学的測定法
5.標識免疫測定法
(10)蛍光抗体法
岡部 英俊
1
,
越智 幸男
1
1滋賀医科大学臨床検査医学
pp.82-84
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901892
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■蛍光抗体法の原理と臨床応用
蛍光抗体法は,1941年にCoonsらによって蛍光色素を標識した抗体を用いた動物組織中の抗原の特異的検出法として手技が確立された.組織のみでなく,細胞や細菌,ウイルス,真菌,寄生虫などを含む微生物で,この検査法が汎用されてきた.臨床検査として感染症検査における真菌,ヘルペスウイルス,クラミジアや,血清検査での抗核抗体の検査,梅毒検査や血液検査での白血球の免疫組織化学的分析や病理検査なども広く応用されているが,その利用法や判定法の詳細については,本書の各論で述べられるので割愛した.本稿では,現在,臨床的に用いられている検査法の実例,検査方法の原理と観察法および標本作製や判定上の問題点の概略について述べる.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.