Japanese
English
研究
酵素法による生体試料中D体アミノ酸濃度の測定法
An Enzymatic Colorimetric Method for the Determinations of D-amino Acid in Biological Fluids
中 恵一
1
,
下條 信雄
1
,
巽 典之
1
,
田端 省三
2
,
大川 二朗
2
,
清水 浩
3
,
杉山 正康
3
Keiichi NAKA
1
,
Nobuo SHIMOJO
1
,
Noriyuki TATSUMI
1
,
Shczo TABATA
2
,
Jirou OKAWA
2
,
Hiroshi SHIMIZU
3
,
Masayasu SUGIYAMA
3
1大阪市立大学医学部臨床検査医学
2兵庫県立成人病センター検査部
3小野薬品工業(株)試薬部試薬研究室
1Department of Laboratory Medicine, Osaka City University Medical School
2Department of Clinical Laboratory, Hyogo Medical Center for Adults
3Diagnostic Research Laboratories, Ono Pharmaceutical Co. Ltd
キーワード:
D-アミノ酸
,
D-アミノ酸酸化酵素
,
D-アミノ酸オキシダーゼ
,
腎疾患
Keyword:
D-アミノ酸
,
D-アミノ酸酸化酵素
,
D-アミノ酸オキシダーゼ
,
腎疾患
pp.841-844
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902546
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血中あるいは尿中のD-アミノ酸濃度を,汎用臨床化学検査自動分析装置で測定できる試薬の開発を行った.測定の原理は,D-アミノ酸オキシダーゼによってD-アミノ酸をケト酸に酸化する際生ずる過酸化水素を,ペルオキシダーゼにより利用しインダミン色素の生成を行うもので,吸光度測定によって濃度を求める方法である.本法の基礎的な信頼性検討の結果,自動分析装置を用いた測定で直線性,再現性にも優れていた.本法で得られた,血中D-アミノ酸濃度の健常値は,1.3~15.8μmol/lであった.腎機能に異常のみられた群では有意にD-アミノ酸濃度の上昇がみられたが,特に血中尿素窒素あるいは血中クレアチニンと高い相関はみられなかった.また,D-アミノ酸代謝に関係する腎D-アミノ酸酸化酵素の尿中逸脱量と,尿中D-アミノ酸濃度にも高い相関はみられなかった.
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