今月の主題 糖鎖の異常
総説
糖鎖合成酵素の疾患時偏倚―N-アセチルグルコサミン転移酵素Ⅲを中心に
吉村 雅史
1
,
谷口 直之
1
Masafumi YOSHIMURA
1
,
Naoyuki TANIGUCHI
1
1大阪大学医学部生化学教室
キーワード:
糖鎖合成酵素
,
疾患時偏倚
,
N―アセチルグルコサミン転移酵素
,
GnT-III
,
GnT-V
,
悪性腫瘍
Keyword:
糖鎖合成酵素
,
疾患時偏倚
,
N―アセチルグルコサミン転移酵素
,
GnT-III
,
GnT-V
,
悪性腫瘍
pp.29-32
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902330
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N-アセチルグルコサミン転移酵素(GnT)ⅢおよびVはそれぞbisecting N-アセチルグルコサミンおよびβ1-6分枝構造の合成に関与する糖転移酵素である.GnT-Ⅲは,肝硬変から肝癌へと病期の進展に伴う患者血清や組織での活性の上昇,慢性骨髄性白血病急性転化期の白血病細胞での特異的な活性の上昇,GnT-Vは癌の転移能との相関など,これら2つの酵素の悪性腫瘍での異常発現が明らかになってきた.〔臨床検査39:29-32,1995〕
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