コーヒーブレイク
宇宙への夢
屋形 稔
1
1東新潟病院
pp.662
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901997
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新年早々東京の国立教育会館で「航空医学と宇宙医学」というシンポジウムが開かれた.21世紀を迎える人類にとって夢の多い話ばかりであった.考えてみると文字どおり月表面の第1歩の足跡写真が印象的だった月世界着陸からもう25年も経っている.
すでに日本人も2人宇宙飛行の体験者を出しており,その1人の秋山豊寛さんも演者の1人であったが,その肉体に及ぼした影響を語った体験談はおもしろかった.むくみのほか,宇宙酔いといわれる吐き気,睡魔に襲われたが,嗅覚が敏感になり,視力が地上にいる時より良くなった気がしたという.また小窓から眺めた星の群れは満天の穴が空いたところから光が放射されているようで,朝日の色どりの美しさとともにむしろ妙なる音楽を聴いているような感がしたという.
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