学会だより 第26回日本プリンピリミジン代謝学会総会
多くの分野からの情報を積極的に取り入れる
鎌谷 直之
1
1東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター
pp.408
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901502
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第26回日本プリンピリミジン代謝学会総会は1993年2月5~6日,仙台で開かれた.冬の仙台にしては例外的に暖かく青葉城からの眺望もそれ程寒い思いもせずに楽しむことができた.学会は,サイエンティックでしかも心温まる雰囲気に満ちたものであった.
遺伝子が生物学と医学のあらゆる分野で中心的役割を果たすようになった現在,その構成成分であるプリンとピリミジンの代謝には当然ながら注目が集まる.分子生物学の初期の段階で遺伝子診断が可能になったのはプリン代謝欠損症であるLesch-Nyhan症候群であったし,世界で初めて遺伝子治療が行われたのもプリン代謝欠損症であった.日本で初めて遺伝子診断が実用化されたのも同じくAPRT欠損症であった,というように分子生物学の臨床応用の最先端を歩み続けたのがこの分野である.
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