目でみる症例―検査結果から病態診断へ・4
持続性のLDH-H型異常高値血症
山内 一由
1
,
五十嵐 富三男
1
,
中山 年正
1
Kazuyoshi YAMAUCHI
1
,
Fumio IGARASHI
1
,
Toshimasa NAKAYAMA
1
1虎の門病院臨床化学検査部
pp.411-413
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901503
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●検査結果の判定●
1.血清LDH活性値の推移
表1に血清乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の総活性値およびアイソザイム分画値の経過を示す.LDH総活性は入院時から患者が死亡するまでの間,持続的に10,000IU/l以上(正常値:278±82IU/l)の異常高値を示し,また,アイソザイム分画値もつねにⅠ分画(H4)が50%以上(正常値;34.5±5.7%)を占め,Ⅰ,Ⅱ分画の合計では約90%とH型(心筋塑)サブユニットに著しく偏倚した結果となった.このような結果は,従来教科書的に知られている心筋硬塞や溶血性疾患では説明できない著変である.
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