Japanese
English
研究
PCR時のコンタミネーション除去―次亜塩素酸ナトリウムの適用
Decontamination in PCR by the Application of Sodium Hypoclorite
白川 卓
1
,
西山 馨
1
Taku SHIRAKAWA
1
,
Kaoru NISHIYAMA
1
1神戸大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Sciences. Kobe University
キーワード:
次亜塩素酸ナトリウム
,
PCR
,
DNAの分解
,
コンタミネーション
,
偽陽性反応
Keyword:
次亜塩素酸ナトリウム
,
PCR
,
DNAの分解
,
コンタミネーション
,
偽陽性反応
pp.1265-1269
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901344
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
次亜塩素酸ナトリウムによる種々のDNAの分解条件について検討した.Salmon DNAは次亜塩素酸ナトリウムで分解されたが,その速度は次亜塩素酸ナトリウムの濃度および処理温度に比例した.この核酸分解作用はトリス緩衝液で阻害された.プラスミドDNAは0.01%次亜塩素酸ナトリウムでは十分に分解されず,PCRでDNAの増幅が認められたが,0.1%以上の濃度では分解されPCRで検出されなかった.PCR産物は0.01%次亜塩素酸ナトリウムで速やかに分解され,PCRの鋳型とならなかった.この次亜塩素酸ナトリウムによるDNA分解作用はPCR時のDNA汚染の軽減に有用と思われる.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.