今月の主題 赤色尿
技術解説
ポルフィリン尿
関 正人
1
,
大井 洋之
2
Masato SEKI
1
,
Hiroyuki OHI
2
1厚生連相模原協同病院腎臓内科
2日本大学医学部第2内科
キーワード:
尿ポルフィリン
,
赤色尿
Keyword:
尿ポルフィリン
,
赤色尿
pp.979-982
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901208
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ポルフィリンは,ヘモグロビンなどヘム蛋白の構成成分であるヘムの前駆物質で,ウロポルフィリン,コプロポルフィリン,プロトポルフィリンおよびこれらの前駆物質であるδ―アミノレブリン酸,ポルフォビリノーゲンが主な検査対象となる.主として,遺伝的異常による代謝障害であるポルフィリン症や鉛中毒,また,肝疾患,貧血などによる二次性のポルフィリン尿症の際に,尿中,赤血球,糞便中のいずれかにポルフィリンが増量する.尿ポルフィリン体により赤色尿となるが,δ―アミノレブリン酸,ポルフォビリノーゲンは無色である.ポルフィリンの排泄経路,産生臓器により測定対象は異なり,検出には,定性試験,比色,蛍光法による定量,また,HPLCなどによる分画定量が行われる.〔臨床検査36(9);979―982,1992〕
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