Senior Course 生化学
尿および尿中ポルフィリンの定量
坂岸 良克
1
1東京医歯大・中検
pp.551
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907629
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先天性ポルフィリアをはじめとしてポルフィリンの定量を必要とする疾患は少なくない.日本では20数例の先天性ポルフィリアが発見されているが,これは北欧に比べると1/10である.人種上の差がその理由であるかもしれないが,定量の不十分なためということも考慮しなければならない.そこで,尿および尿中ポルフィリンとその誘導体であるALA(δ-アミノレブリン酸),PBG(ポルホビリノーゲン)の定量についてまとめてみる.
ポルフィリンはコハク酸とグリシンからALAを経てPBGとなり,重合してウロポルフィリノーゲン(UPG)コプロポルフィリノーゲン(CPG)からプロトポルフィリン(PP)になる.UPGは図のUPと同じくピロールの8個の角に-COOHをもつが,7,6,5,4(CPG),3,2(PP)と1個の-COOHをもつ8種のポルフィリンは薄層クロマトグラフィーで簡単に検出分別される.この場合使われる展開剤は次のようなものである.
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