特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
総論
2 測定装置
7)発光分析(ICP)
森田 昌敏
1
Masatoshi MORITA
1
1国立環境研究所化学環境部
キーワード:
ICP
,
発光分析
,
多元素分析
,
微量元素
,
形態別分析
Keyword:
ICP
,
発光分析
,
多元素分析
,
微量元素
,
形態別分析
pp.1371-1374
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900331
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プラズマ光源と分析装置
化学の実験で,炎色反応を試みた読者は多いであろう.白金線を薄い食塩水につけ,アルコールランプの炎の中に差し込むと,炎は橙色に着色する.ナトリウム(Na)原子の発光である.カリウム(K)は紫色に,リチウム(Li)は赤色に,バリウム(Ba)は緑色に輝く.夏の夜空を彩る花火の色も,これを応用したものである.アルコールランプの炎の代わりにより高温の電気加熱を行ったものが,プラズマ発光分析である.
分光分析用のプラズマ光源としては,その発生方法の違いにより四つある.誘導結合プラズマ(inductively coupled plasma:ICP),直流プラズマ(direct current plasma;DCP),マイクロ波誘導プラズマ(microwave induced plasma;MIP),容量結合プラズマ(capacitively coupled plaslma;CCP)である.このうち市販の装置があり,よく利用されているのは,ICPとDCPであるが,最近はほとんどICPが用いられるようになった.ICPの発光部分を図-aに示す.
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