増刊号 血液・尿以外の体液検査法
資料
ICP発光分析法による胃液中の金属の測定
竹内 重雄
1
1日本大学医学部化学教室
pp.890-892
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900268
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はじめに
正常人の生体内微量元素は動的平衡状態にあり,摂取量ならびに排出量が調節されているが,時としてその平衡関係は崩れ,微量金属欠乏ならびに過剰による障害を起こしている.微量金属の排出経路として尿,毛髪,胆汁,膵液などの消化液などがあり,その中の一つである胃液中にも金属が分泌されている.
直接採取した胃液中の金属量の測定は食物などによる残存物質の影響が多いため,生理的分泌量を測定するためには不適である.そこで,胃液中の微量金属の測定には,ガストリン刺激による胃液酸度測定のための検査法を利用して分泌胃液中の金属量を測定する.
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