増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ
4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること
臨床検査で迫る腎疾患
ネフローゼ症候群と臨床検査
藤本 圭司
1
,
古市 賢吾
1
1金沢医科大学医学部腎臓内科学
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
NS
,
脂質
,
凝固線溶系
,
ホルモン代謝
Keyword:
ネフローゼ症候群
,
NS
,
脂質
,
凝固線溶系
,
ホルモン代謝
pp.510-513
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203596
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ネフローゼ症候群(NS)
ネフローゼ症候群(nephrotic syndrome:NS)は,糸球体毛細血管から大量のアルブミン(Alb)を主体とするタンパク尿(3.5g/日以上)が尿中へ漏出する病態である.結果的に低Alb血症(血清Alb値3.0g/dL以下)を生じる.原因が明らかでない一次性NSと他の全身疾患あるいは明らかな原因による二次性NSに大別される.
本稿ではまずNSの病態について概説した後,各検査値異常について詳述する.
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