増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか
2章 血球形態
系統由来や病型分類の判断に迷う腫瘍細胞
荒木 美香
1
,
荒井 智子
1
,
松下 弘道
2
1慶應義塾大学病院臨床検査技術室
2慶應義塾大学医学部臨床検査医学
キーワード:
細胞形態
,
細胞表面マーカー
,
系統由来
,
病型分類
Keyword:
細胞形態
,
細胞表面マーカー
,
系統由来
,
病型分類
pp.1144-1147
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203121
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はじめに
骨髄塗抹標本の観察による形態学的検査は病型分類の第一歩である.一部の症例では,特徴的な形態所見から病型およびそれに伴う染色体異常をある程度,推測することができる.一方で,異常細胞が認められてもその形態学的特徴からは細胞系統の判断が付かず,その後の効率的な追加検査に迷う場合がある.
本稿では,上記のような系統由来や病型分類の判断に迷う異常細胞について,筆者らの経験した実症例を含めて紹介する.
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