特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ
各論—こんな痛みには要注意!
全身の痛み—リウマチ性多発筋痛症(PMR)
雫 辰徳
1
,
萩野 昇
1
1帝京大学ちば総合医療センター第三内科(リウマチ)
キーワード:
リウマチ性多発筋痛症
,
菌血症
,
腫瘍随伴症候群
,
高齢発症関節リウマチ
,
ピロリン酸カルシウム沈着
,
結晶性関節炎
Keyword:
リウマチ性多発筋痛症
,
菌血症
,
腫瘍随伴症候群
,
高齢発症関節リウマチ
,
ピロリン酸カルシウム沈着
,
結晶性関節炎
pp.1716-1720
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228493
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎「全身が痛む」のような漠然とした疼痛を患者が訴えたときは,入念な問診と診察を行い,疼痛がどの解剖学的構造物に局在するか推定する.
◎リウマチ性多発筋痛症は,肩・股関節を中心とした大関節を中心として発症する特発性・急性・多・滑液包炎である.
◎診断は除外診断による.よって診断に際して最も重要な検査は血液培養であり,「全身の疼痛」+「炎症反応上昇」では明らかなフォーカスの見当たらない菌血症を必ず否定する.悪性腫瘍スクリーニングも考慮する.
◎リウマチ性多発筋痛症は,プレドニゾロン15mg/日程度で速やかな症状の改善が得られることが多い.予想された治療反応性が得られなければ,他の鑑別疾患を検討する.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.