増刊号 よくある質問にパッと答えられる—見開き! 検査相談室
免疫・輸血
梅毒検査の種類,方法が多くて混乱しています.整理して教えてください
池田 眞由美
1
,
堀内 裕次
1
,
福島 篤仁
2,3
,
菱沼 昭
1,3
1獨協医科大学病院臨床検査センター
2獨協医科大学病院感染制御センター
3獨協医科大学感染制御・臨床検査医学
pp.396-397
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202654
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
梅毒の診断
梅毒はトレポネーマ(Treponema pallidum:Tp)の感染による性感染症であり,臨床診断が優先される.検査には顕症患者病巣からの病原体(Tp)の染色法やPCR検査(未保険収載)もあるが,通常は顕症・潜伏梅毒患者の梅毒血清反応による抗体の検出で診断される.
梅毒血清反応にはリン脂質のカルジオリピンを抗原として非特異的に抗体(破壊された組織の反応)を検出1)する梅毒血清反応検査(serological test for syphilis:STS)と,Tpを抗原として特異的にTp抗体を検出する方法があり,2種類を組み合わせて診断する.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.