Japanese
English
今月の特集1 検査でわかる二次性高血圧
腎血管性高血圧
Diagnostic examinations and tools for renovascular hypertension
熊谷 裕生
1
,
福永 継実
1
,
佐藤 博基
1
,
森 和真
1
1防衛医科大学校腎臓内分泌内科
キーワード:
血漿レニン活性
,
PRA
,
血漿アルドステロン濃度
,
血清カリウム値
,
血清K値
,
MRアンギオグラフィ
,
ドップラーエコー
,
両側性腎血管性高血圧
Keyword:
血漿レニン活性
,
PRA
,
血漿アルドステロン濃度
,
血清カリウム値
,
血清K値
,
MRアンギオグラフィ
,
ドップラーエコー
,
両側性腎血管性高血圧
pp.124-129
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202265
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Point
●腎動脈の狭窄によってその末梢の糸球体の入口からレニンという酵素が分泌されて,血漿レニン活性(PRA)が増加する.血漿活性型レニン濃度(ARC)という,迅速に結果が出る測定法もある.
●レニン増加によりアンジオテンシンⅡ(AngⅡ)が産生されて,全身の血管を収縮させて高血圧となる.血漿アルドステロン濃度も上昇して,血清ナトリウム(Na)濃度は上昇し,血清カリウム(K)濃度は低下する.
●このレニン-アンジオテンシン-アルドステロン(RAA)系の亢進による血圧上昇機序は,片側性の腎動脈狭窄症例でみられる.一方,両側性の腎動脈狭窄による腎血管性高血圧では,有効循環血漿量が増加してPRAや血漿アルドステロン濃度が高くない症例もあるので,注意が必要である.
●腎血管性高血圧の診断には腎機能障害患者が多いので,ヨード剤を必要としないMRアンギオグラフィと腎動脈ドップラーエコーが有用である.
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