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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
7章 血液・造血器疾患
慢性骨髄性白血病
Chronic myeloid leukemia(CML)
中前 美佳
1
1大阪市立大学医学部附属病院中央臨床検査部/血液内科・造血細胞移植科
pp.498-499
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201982
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慢性骨髄性白血病(CML)は,染色体9番と22番の相互転座によりフィラデルフィア(Ph)染色体,BCR-ABL1融合遺伝子が形成され,BCR-ABL1蛋白(チロシンキナーゼ)の恒常的活性化が起こり発症する.慢性期は無症状であることが多く,進行とともに肝脾腫などの臨床症状が出現し,無治療では移行期,急性転化期へ進行する.チロシンキナーゼ阻害剤治療により,治療成績は慢性期CMLでは著明に向上したが,急性転化期では不良である.CML診断に最も重要なのは,Ph染色体またはBCR-ABL1融合遺伝子の同定である1).
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