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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
3章 消化器疾患
虚血性大腸炎
Ischemic colitis
小木曽 聖
1
,
富岡 秀夫
1
,
清水 誠治
1
1JR大阪鉄道病院消化器内科
pp.418-419
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201950
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虚血性大腸炎は急性発症の腹痛と血便をきたす疾患であり,腸管虚血に起因するが主幹動脈の閉塞は伴わない.典型例では急性発症の左側腹部痛から下腹部痛,下痢便に続いて血便をきたす.発生機序として,血管側因子(動脈硬化や血管攣縮)と腸管側因子(拡張や過剰収縮による腸内圧上昇)が考えられている.組織損傷の程度によって一過性型,狭窄型,壊死型に分類される.一過性型が大半を占め,速やかに改善し狭窄は残らない.狭窄型は1割程度である.壊死型はまれであるが,腸壁全層の壊死をきたし予後不良である.
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