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今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない
下肢動脈:遺残坐骨動脈
Persistent sciatic artery
石田 啓介
1
1厚生会仙台厚生病院臨床検査センター
キーワード:
遺残坐骨動脈
,
PSA
,
血管奇形
,
下肢動脈エコー
,
経皮的血管形成術
,
Cowie's sign
Keyword:
遺残坐骨動脈
,
PSA
,
血管奇形
,
下肢動脈エコー
,
経皮的血管形成術
,
Cowie's sign
pp.274-281
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201905
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Point
●遺残坐骨動脈(PSA)はまれな血管奇形の1つであり,解剖学的特徴から動脈瘤を形成することがある.
●PSAの分類として完全型と不完全型があり,約80%は完全型である.完全型の場合,PSAは膝窩動脈と連続性を認めるため比較的鑑別は容易であるが,不完全型の場合,PSAと膝窩動脈は連続性を認めないため,下肢動脈エコーでの鑑別は困難である.
●PSAに病変が存在しない場合には血流が保たれており,足関節上腕血圧比(ABI)検査では異常値を示さない場合がある.
●PSAに病変が存在する場合,バイパス手術やカテーテル治療,時にハイブリッド治療が行われるが,治療方針を決定する際の病変部位の同定および治療後の経過観察において,画像検査は重要な役割を担う.
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