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今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
旅行者下痢症
Travellers' diarrhea: diagnosis and management
山本 修平
1
,
倉井 華子
1
1静岡県立静岡がんセンター感染症内科
キーワード:
旅行者下痢症
,
病原性大腸菌
,
ジアルジア
,
カンピロバクター
,
薬剤耐性
Keyword:
旅行者下痢症
,
病原性大腸菌
,
ジアルジア
,
カンピロバクター
,
薬剤耐性
pp.1576-1581
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201822
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Point
●旅行者下痢症は,短期間で自然軽快する症例から慢性化・重症化する症例までさまざまである.
●下痢は消化管以外の疾患や非感染症が原因となることもあるため,丁寧な病歴聴取に基づいて鑑別していく.特にマラリアや敗血症の症状の1つとして下痢を認めることもあり,注意が必要である.
●旅行者下痢症では,国内発症の下痢症よりも細菌が原因となることが多い.症状が強い場合は抗菌薬が適応となるが,近年耐性菌が増加しており,治療戦略が難しくなっている.
●軽症例では検査を必要としない場合も多いが,慢性例や重症例では,便の細菌や寄生虫,マラリア,デング熱,腸チフス,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの検査も検討する.
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