Japanese
English
今月の特集1 DIC診断基準
DIC診断に関連するその他の検査と意義
Other molecular markers related the DIC diagnosis and their significances
森下 英理子
1
1金沢大学医薬保健研究域病態検査学
キーワード:
プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体
,
PIC
,
α2プラスミンインヒビター
,
α2PI
,
プロテインC
,
PC
,
プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1
,
PAI-1
,
high mobility group box 1
,
HMGB-1
,
顆粒球エラスターゼによるフィブリン分解産物
,
e-XDP
Keyword:
プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体
,
PIC
,
α2プラスミンインヒビター
,
α2PI
,
プロテインC
,
PC
,
プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1
,
PAI-1
,
high mobility group box 1
,
HMGB-1
,
顆粒球エラスターゼによるフィブリン分解産物
,
e-XDP
pp.1032-1039
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201723
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Point
●線溶亢進型播種性血管内凝固(DIC)ではプラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)が著増しており,さらに消費性にα2プラスミンインヒビター(α2PI)の低下が顕著な場合は,重篤な出血を合併する.
●プロテインC(PC)の低下は血栓傾向を助長し,重篤な臓器障害を合併して予後不良の指標となる.
●敗血症DICでは,プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(PAI-1)が増加し線溶が抑制されるためプラスミン生成が低下し,フィブリン分解産物(FDP)生成量が抑制される.その結果,血栓が溶解されにくくなり臓器障害を合併する.特に,PAI-1著増例では多臓器不全を引き起こし,予後不良となる.
●HMGB-1高値例,感染症型DICにおける顆粒球エラスターゼによるフィブリン分解産物(e-XDP)著増例あるいは低値例は,いずれも予後不良である.
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