増刊号 臨床検査スターターズガイド
3章 組織マネジメントにかかわる臨床検査技師になるために
病院の組織と職種
橋本 好一
1
1自治医科大学附属病院臨床検査部
pp.548-549
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201237
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病院という組織は,ほとんどの職員が専門の国家資格をもっている特殊な職場です.それぞれの専門職は高度な専門的知識と技術をもち,与えられた役割を果たしながら協力し合って医療を提供しています.
病院の規模によって部門の単位は異なりますが,主に診療部門(医師),看護部門(看護師),医療技術部門(薬剤師・診療放射線技師・臨床検査技師・栄養士・理学療法士など),事務部門(医事・経理など)の4つの部門から成り立っています.その他にもさまざまな部門の担当職によって病院機能を維持しています.これら専門職のスタッフが相互にコミュニケーションをとりながら,患者中心の医療を提供する病院の理念に沿って,チームの一員として貢献していくことが大切です.
病院の機能は施設によって異なりますが,外来,入院を中心とした診療のほかに,在宅ケアや人間ドックなどの予防活動もあり,それぞれのチームのなかで活動しています.最近では,医療の提供内容も外科的,内科的治療のほかに精神的ケアや経済的ケアなど多岐にわたり,それぞれの専門性を生かして患者の社会復帰をケアしていくことが病院の機能として必要とされます.
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