検査レポート作成指南・12
骨髄像編
清水 長子
1
,
三ツ橋 雄之
2
1慶應義塾大学病院臨床検査技術室/中央臨床検査部
2慶應義塾大学医学部臨床検査医学
pp.906-920
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200914
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現在,検査室では機械化が進み,迅速で正確な結果を提供できるようになっている.しかし,数字結果だけではなく付加価値を付与し,診療の場において解釈しやすいかたちで提供することが重要であり,適切なレポート作成能力を兼ね備えた臨床検査技師の育成が求められている.
2014年の診療報酬改正では,血液疾患に関する専門の知識を有する医師が文書によって報告した場合,骨髄像診断加算として所定点数に月に1回240点加算することが認められた.
当院では技師がカウントを行い,診断医が報告書作成をする形式を取っており,診断医に向けての報告か臨床医に向けての報告かで内容は異なるが,臨床検査技師が果たす役割は変わらないと思われる.理想的なレポートに必要とされる要件としては,①必要な情報が記載されている,②適正な評価がなされている,③伝えるべきこと(所見・診断)が正しく伝わる,ことが挙げられる.
本稿では,当検査室の臨床検査技師が診断医に提出する骨髄像所見レポートと診断医が記載する報告書について解説する.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.