Japanese
English
今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
肝移植と臨床検査
Liver transplantation and clinical examinations
石崎 陽一
1
,
川崎 誠治
1
1順天堂大学医学部肝胆膵外科
キーワード:
脳死肝移植(CDLT)
,
生体肝移植(LDLT)
,
ヴォリューメトリー
,
免疫抑制薬
,
感染症
Keyword:
脳死肝移植(CDLT)
,
生体肝移植(LDLT)
,
ヴォリューメトリー
,
免疫抑制薬
,
感染症
pp.1490-1497
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200644
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Point
●欧米では,肝移植の大半は脳死肝移植(CDLT)である.一方,わが国ではほとんどが生体肝移植(LDLT)であるため,脳死ドナーからの臓器提供を増加させることが今後の課題である.
●CDLTは全肝移植のため肝容積は十分であるが,LDLTでは術前のヴォリューメトリーによりグラフト肝容積(GV)を予想し,標準肝容積(SV)との比によって手術適応を決定する.
●移植後の肝動脈血栓症,門脈血栓症,肝静脈狭窄などの血管系合併症の診断にはドプラ超音波検査が有用である.
●移植後は拒絶反応を防ぐために免疫抑制薬を使用するので,移植時期に応じた適切な免疫抑制薬のモニターが重要である.
●移植後早期は高度の免疫抑制状態にあるため,周術期においては感染症に関して十分な注意が必要である.
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