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今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり
てんかんの病態生理とてんかんおよびてんかん発作の分類
Pathophysiology of epilepsy, and classification of epilepsies and epileptic seizures
野沢 胤美
1
1虎の門病院 神経内科 臨床生理検査
キーワード:
興奮性シナプス後電位(EPSP)
,
抑制性シナプス後電位(IPSP)
,
グルタミン酸
,
ガンマ・アミノ酪酸(GABA)
,
電位依存型イオンチャネル
,
抗てんかん薬
Keyword:
興奮性シナプス後電位(EPSP)
,
抑制性シナプス後電位(IPSP)
,
グルタミン酸
,
ガンマ・アミノ酪酸(GABA)
,
電位依存型イオンチャネル
,
抗てんかん薬
pp.1034-1044
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542104005
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●てんかんは大脳ニューロンの過剰な突発的発射に由来する,反復性の発作を主症状とする慢性脳疾患である.
●シナプス後膜には興奮性シナプスと抑制性シナプスがある.それぞれ,興奮性シナプス後電位(EPSP),抑制性シナプス後電位(IPSP)を発生する.
●てんかんは興奮性シナプスと抑制性シナプスの力関係が突然崩れて興奮作用が優位になった状態である.
●興奮性作用のある神経伝達物質は,アセチルコリンやグルタミン酸である.抑制作用のある神経伝達物質は,ガンマ・アミノ酪酸(GABA)である.
●抗てんかん薬の作用機序は,①電位依存性Na+イオンチャネルあるいは電位依存性Ca2+イオンチャネルブロック,②GABA賦活系作用,④グルタミン系抑制作用,⑤炭酸脱水素酵素阻害,⑥シナプス小胞膜蛋白2Aに対する作用がある.
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