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今月の特集2 輸血関連副作用
輸血による感染症
Transfusion transmitted infections
紀野 修一
1
1旭川医科大学病院臨床検査・輸血部
キーワード:
輸血感染リスク
,
輸血前感染症検査
,
輸血後感染症検査
,
輸血前検体保管
,
患者中心の輸血医療(PBM)
Keyword:
輸血感染リスク
,
輸血前感染症検査
,
輸血後感染症検査
,
輸血前検体保管
,
患者中心の輸血医療(PBM)
pp.884-892
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103504
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■東大分院輸血梅毒事件,ライシャワー事件(輸血後肝炎),凝固因子製剤によるHIV感染により,輸血感染症対策は進歩した.
■地球規模の気候変化,生活環境の変化,高速移動手段の発達に伴い,ウエストナイルウイルス,デングウイルス,チクングニアウイルスなどが輸血感染症の原因となる可能性がある.
■輸血前検体保管は輸血による感染か否かを確認するうえで非常に重要である.また,輸血前検査が行われていない感染症,輸入感染症,未知の病原体に対する輸血感染症などの原因究明にも有用である.
■輸血による感染症伝播リスクを低減するためには,輸血用血液製剤の安全性を向上させるとともに,血液製剤の使用現場における対策も重要である.今後,患者中心の輸血医療(PBM)の普及が望まれる.
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