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English
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査
先天性ADAMTS13欠損症
Congenital deficiency of ADAMTS13
宮田 敏行
1
,
小亀 浩市
1
,
小久保 喜弘
2
1国立循環器病研究センター分子病態部
2国立循環器病研究センター予防健診部
キーワード:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
微小血管障害症
,
フォン・ヴィレブランド因子
,
ADAMTS13
Keyword:
血栓性血小板減少性紫斑病
,
微小血管障害症
,
フォン・ヴィレブランド因子
,
ADAMTS13
pp.556-561
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103419
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■血漿ADAMTS13活性は,40%程度という低値から240%程度という高値まで幅広く分布し,男性のADAMTS13活性は女性より低値を示した.また,男女共に血漿ADAMTS13活性は加齢により低下し,特に60歳以降に低下がみられた.
■日本人におけるADAMTS13欠損症ヘテロ接合体は約530人に1人と推定された.これから計算すると,TTPを発症する可能性をもつADAMTS13欠損症の複合ヘテロ接合体もしくはホモ接合体は,約110万人に1人と計算された.
■先天性TTP患者の遺伝子解析は2001年に初めて報告され,現在では100種以上の遺伝子変異が世界中から報告されている.1アミノ酸置換であるミスセンス変異が最も多いが(約60%),それ以外の非同義変異も多数同定されており,日本人研究者の貢献は極めて大きく,40種以上の変異を同定している.
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