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今月の特集2 血管炎症候群
大型血管炎─高安病を中心に
Large vessel vasculitis─Takayasu arteritis and Giant cell arteritis
中岡 良和
1
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
大型血管炎
,
高安病(高安動脈炎)
,
巨細胞性動脈炎(GCA)
,
インターロイキン6(IL-6)
,
腫瘍壊死因子(TNF-α)
Keyword:
大型血管炎
,
高安病(高安動脈炎)
,
巨細胞性動脈炎(GCA)
,
インターロイキン6(IL-6)
,
腫瘍壊死因子(TNF-α)
pp.298-305
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103366
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■大型血管炎は大動脈および四肢・頭頸部に向かう最大級の分枝の血管炎であり,高安病と巨細胞性動脈炎(GCA)が含まれる.
■高安病は国際的には高安動脈炎(Takayasu's arteritis)と呼称される原因不明の慢性肉芽種性大血管炎で,本邦では患者の大半が若年女性である.大動脈とその第1分枝に狭窄や閉塞が生じて臨床症状を呈する大型血管炎で,脳虚血発作や大動脈弁閉鎖不全,大動脈瘤,心不全,失明,腎不全など重篤な合併症が知られる.
■高安動脈炎とGCAに疾患特異的なバイオマーカーはいまだ見出されていない.
■大血管炎の治療では高安動脈炎とGCAの両者で副腎皮質ステロイドが第1選択で使用され,多くの症例でいったん寛解に至るがしばしば再燃する.再燃の際には,ステロイドに加えて様々な免疫抑制療法を併用する必要がある.
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