あいまにカプチーノ
顕微鏡と望遠鏡
通山 薫
1
1川崎医科大学検査診断学・川崎医療短期大学臨床検査科
pp.490
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103021
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顕微鏡のことを英語でmicroscopeというのは皆さんご存じですね.それでは望遠鏡は英語で何というでしょうか? telescopeです.顕微鏡がミクロの世界を観るのに対して,望遠鏡はtele(遠く)の世界を観る道具であるわけです.観る目標は違っても,ある意味似たような道具ですし,どちらも好きという私のような人間は,要するに“覗き趣味”ということでしょうか.
今回は望遠鏡のお話です.私と望遠鏡との付き合いはかれこれ40年前,1971年の夏,火星大接近の年からです.当時中学生の私は,京都大学・天文学教授であった宮本正太郎先生が青少年向けに講演された火星大接近の魅力的なお話に引き込まれ,その日の夕方父親に望遠鏡をねだったものです.百貨店(懐かしい響きですね)へ行き,初心者向けの反射望遠鏡を買ってもらいました.値段は1万数千円! 当時の私にとってはいかにも高価でしたが,倹約家の父がよくぞ買ってくれたものだと今でも感謝です.
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