学会だより 第60回日本医学検査学会
微生物検査の革新と普遍性
久保田 紀子
1
1長野県立こども病院検査科
pp.1022-1023
発行日 2011年10月15日
Published Date 2011/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102770
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今回の学会では一般演題が600題を優に超え,全国の検査技師がそれぞれの検査分野で研鑽を重ねた成果が発表された.
私の専門である微生物検査領域では,マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(matrix assisted laser desorption/ionization―time of flight mass spectrometry;MALDI-TOFMS)を用いた微生物同定に関する一般演題が登場した.質量分析装置で得られた微生物の蛋白質ピークのパターンマッチングによる同定法で,迅速・簡便・安価と3拍子そろった同定法として,ここ数年大きな話題となっている技術であるが,ついに日本の臨床検査の現場に導入され始めたことを示す一例として注目すべきであろう.
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