Japanese
English
研究
本態性高血圧におけるNT-proBNPおよび高感度トロポニンTの評価
NT-proBNP and high-sensitivity cardiac troponin T in essential hypertension
戸田 圭三
1
,
佐藤 幸人
2
,
原 智子
1
,
杉山 祐香
1
,
藤原 久義
2
,
鷹津 良樹
2
,
岩崎 敏明
1
Keizo TODA
1
,
Yukihito SATO
2
,
Tomoko HARA
1
,
Yuka SUGIYAMA
1
,
Hisayoshi FUJIWARA
2
,
Yoshiki TAKATSU
2
,
Toshiaki IWASAKI
1
1兵庫県立尼崎病院検査・放射線部
2兵庫県立尼崎病院循環器内科
1Department of Pathology, Hyogo Prefecture Amagasaki Hospital
2Department of Cardiology, Hyogo Prefecture Amagasaki Hospital
キーワード:
NT-proBNP
,
高感度トロポニンT
,
高血圧
,
バイオマーカー
,
代理指標
Keyword:
NT-proBNP
,
高感度トロポニンT
,
高血圧
,
バイオマーカー
,
代理指標
pp.706-711
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102676
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現在,高血圧を管理するために収縮期血圧を測定しているが,降圧が得られても心肥大などの臓器障害が残存する例があり,このような症例では予後不良であることが報告されている.したがって,高血圧の管理において客観的で臓器特異的な代理指標が求められている.筆者らは,心不全,虚血性心疾患を除いた高血圧患者を対象として,循環器系バイオマーカーであるNT-proBNPと高感度トロポニンTの検討を行った.その結果,両者の分布は健常人より高値に推移した.規定因子の検討では,性別,年齢,血圧,心肥大,腎機能,血中ヘモグロビンがNT-proBNPや高感度トロポニンTと相関関係を認め,これらの因子は高血圧における独立した予後予測因子であることが報告されていることから,NT-proBNPと高感度トロポニンTが,高血圧において臓器特異的な代理指標である可能性が示唆された.
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