特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査
各論
1.様々な環境下での施設内感染制御
5) 重症心身障害者施設における感染制御
庵原 俊昭
1
Toshiaki IHARA
1
1国立病院機構三重病院小児科
キーワード:
重症心身障害児(者)
,
インフルエンザ
,
院内感染
Keyword:
重症心身障害児(者)
,
インフルエンザ
,
院内感染
pp.1318-1321
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102115
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はじめに
重症心身障害児とは,重度の知的障害および重度の肢体不自由が重複している児童のことであり,20歳を超えると重症心身障害者と呼ばれている.心身障害児(者)の区分には,大島分類が用いられており(図),1~4までを重症心身障害児(者),5~9までを境界児(者)と定義している1).
重症心身障害者施設とは,重症心身障害児(者)を対象として,長期にわたって医療と療育が行われる施設であり,1960~1970年にかけて日本各地に設置され,現在に至っている.なお,このような施設入所型の重症心身障害児(者)医療は日本独自のものであり,厚生労働省として責任をもつ「政策医療」の一つと位置づけられている.
本稿では重症心身障害者施設における感染制御について解説する.
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