今月の主題 漢方薬・生薬と臨床検査
各論
〈生薬成分の生体防御〉
生薬成分の植物生体防御とのかかわり―黄芩について
森元 聡
1
Satoshi MORIMOTO
1
1九州大学大学院薬学研究院臨床薬学部門生命薬学講座
キーワード:
コガネバナ
,
バイカレイン
,
生体防御
Keyword:
コガネバナ
,
バイカレイン
,
生体防御
pp.927-931
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102040
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コガネバナの根を乾燥したものは,黄芩として漢方で汎用されており,様々なフラボンを含有している.なかでもバイカレインは,動物細胞に対する抗酸化作用やアポトーシス誘導による抗腫瘍活性などの有用な薬理活性を示すことが知られている.極めて興味深いことに,コガネバナもバイカレインを抗酸化物質やアポトーシス誘導因子として利用しており,本植物の生体防御機構において極めて重要な役割を担っていることが判明した.
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