今月の主題 免疫不全症候群と遺伝子異常
各疾患の遺伝子異常,診断と治療
慢性肉芽腫症
水上 智之
1
Tomoyuki MIZUKAMI
1
1宮崎大学医学部小児科
キーワード:
CGD腸炎
,
造血幹細胞移植
,
遺伝子治療
Keyword:
CGD腸炎
,
造血幹細胞移植
,
遺伝子治療
pp.593-597
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101979
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慢性肉芽腫症は,食細胞殺菌障害により,重症細菌・真菌感染症を反復する先天性免疫不全症である.加えて最近は炎症性腸疾患症状を呈するCGD腸炎例も広く知られ,全身疾患としてのCGDの広さ・複雑さが認識されてきている.治療面では,特に造血幹細胞移植技術に大きな進歩がみられ,国内の移植成績が良好であることが示された.さらに国内で遺伝子治療計画が進められている.これら治療法の確立により,CGD患者の治療選択肢はさらに広がると考えられる.
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