今月の主題 アスベストと中皮腫
各論(アスベストの診断・中皮腫の診断)
電子顕微鏡所見によるアプローチ
相田 真介
1
,
直井 美穂
1
,
石渡 仁深
2
,
河口 幹夫
2
Shinsuke AIDA
1
,
Miho NAOI
1
,
Hitomi ISHIWATA
2
,
Mikio KAWAGUCHI
2
1防衛医科大学校病院検査部
2横須賀共済病院中央検査科
キーワード:
悪性中皮腫
,
電子顕微鏡
,
微絨毛
,
デスモゾーム
Keyword:
悪性中皮腫
,
電子顕微鏡
,
微絨毛
,
デスモゾーム
pp.1008-1012
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101693
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上皮型悪性中皮腫の電子顕微鏡所見として,細長く不規則な微絨毛の存在が特徴的に認められる.また,分泌顆粒などの腺癌に特徴的な所見がみられないことが,鑑別点として重要である.肉腫型中皮腫においては,デスモゾームやトノフィラメントなどの上皮様の所見が,わずかにみられることが,他の肉腫との鑑別点となる.胸水や腹水のセルブロックの電顕的観察は,検体の採取が生検より容易で,良好な像を得ることができ,有用である.
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