今月の主題 自然免疫と生体防御レクチン
総説
肺サーファクタント蛋白質(SP-A,SP-D)の免疫調節機能
黒木 由夫
1
,
山添 雅己
1
,
澤田 格
1
,
有木 茂
1
Yoshio KUROKI
1
,
Masami YAMAZOE
1
,
Kaku SAWADA
1
,
Shigeru ARIKI
1
1札幌医科大学医学部医化学講座
キーワード:
コレクチン
,
肺サーファクタント
,
SP-A
,
SP-D
Keyword:
コレクチン
,
肺サーファクタント
,
SP-A
,
SP-D
pp.851-859
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101664
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肺サーファクタントは,肺胞Ⅱ型細胞で合成され,肺胞腔に分泌される脂質蛋白質複合体で,その物理化学的表面活性作用により肺胞虚脱を防ぐことにより安定な呼吸を維持する生理活性物質である.肺は常に外界に開放しているので,肺サーファクタントによる生体防御機能は重要である.肺サーファクタント蛋白質のSP-AとSP-DはC型レクチンのコレクチンに属しており,レクチンドメインとコラーゲン様ドメインを有するハイブリッド分子で,肺における自然免疫機能を担っている.in vivoおよびin vitroの研究により,肺コレクチンによる免疫調節機能の分子機構が明らかになってきた.
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