今月の主題 インフルエンザ診療のブレークスルー
治療と対策
抗インフルエンザ薬の特徴と使い分け
林 純
1
,
柏木 征三郎
2
Jun HAYASHI
1
,
Seizaburo KASHIWAGI
2
1九州大学病院総合診療部
2福岡県赤十字血液センター
キーワード:
アマンタジン
,
ザナミビル
,
オセルタミビル
Keyword:
アマンタジン
,
ザナミビル
,
オセルタミビル
pp.47-51
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101493
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現在,使用可能な抗インフルエンザ薬は3剤である.アマンタジンは経口投与で,A型インフルエンザのみ有効であるが,耐性ウイルス出現のためその使用は勧められない.ノイラミニダーゼ阻害剤はA型およびB型インフルエンザに有効であり,予防効果も認められている.このうちザナミビルは吸入投与で,もう一方のリン酸オセルタミビルは経口投与である.両剤ともにA型に対しては同等の臨床効果を示すが,B型に対してはザナミビルが優れている.ザナミビルは吸入剤であることから使用されることは少ないが,ザナミビルの使用経験者の調査では80~90%は容易に吸入できることが判明しており,B型に対してはザナミビルの使用が勧められる.
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