今月の主題 海外旅行と臨床検査
各論
高所障害(high altitude illness;HAI)―その病態メカニズムと治療
鈴木 宏昌
1
Hiromasa SUZUKI
1
1茨城西南医療センター病院救命救急センター
キーワード:
高山病
,
高所肺水腫
,
高所脳浮腫
,
アセタゾラミド(acetazolamide:ダイアモックス(R))
Keyword:
高山病
,
高所肺水腫
,
高所脳浮腫
,
アセタゾラミド(acetazolamide:ダイアモックス(R))
pp.1251-1259
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100753
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航空機の発展によって一般の観光客も5,000m級の高地に簡単に旅行できるようになった.そのため今まで国内ではあり得なかった高所障害を経験するようになった.こうした高地では,国内で経験するような高山病とは違った高所脳浮腫や高所肺水腫など致死的な障害が起こりうる.これらの特殊環境で起こる脳浮腫や肺水腫は,日常経験する脳浮腫や肺水腫と病態も機序も異なっていることが最近わかってきた.また,現地医療機関からも新たな医学的知見や高所障害から身を守るための情報がインターネットを通じて世界中に発信されるようになってきた.旅行者はこうした情報を有効に利用して安全な旅に努めて欲しい.〔臨床検査 50:1251-1259,2006〕
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