今月の表紙 臨床生理検査・画像検査・7
胆道・膵・腹部リンパ節
藤井 康友
1
Yasutomo FUJII
1
1自治医科大学臨床検査医学
pp.726-728
発行日 2004年7月15日
Published Date 2004/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100541
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1.胆囊ポリープ
52歳男性.人間ドックの超音波検査にて胆囊ポリープを指摘され,その精査目的にて来院した.胆囊内に多数の隆起性病変を認めた.無茎および有茎のものが混在しており,その長径は最大で12mmで,内部に点状高エコーを伴っていた(図1).以上よりコレステロールポリープを第一に考えた.有茎性で糸状のものは,頭部が桑実状であればコレステロールポリープ,頭部が結節状であれば良性上皮性腫瘍である腺腫ないし過形成ポリープのことが多い.しかし,典型的なコレステロールポリープ以外の隆起性病変と癌との鑑別は超音波上容易ではない.
切除例の解析から,径が大きいものほど癌の確率が高いことが報告されているので,実際的には径が10mm以上の病変については癌の可能性を考慮した対応が必要である.
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