今月の主題 ワクチン―その開発と将来展望
わが国で使用すべきワクチンとその展望
肺炎球菌ワクチン
石田 正之
1
,
永武 毅
1
Masayuki ISHIDA
1
,
Tsuyoshi NAGATAKE
1
1長崎大学熱帯医学研究所感染症予防治療分野
キーワード:
23価ポリサッカライドワクチン
,
7価コンジュゲートワクチン
,
肺炎球菌感染症
Keyword:
23価ポリサッカライドワクチン
,
7価コンジュゲートワクチン
,
肺炎球菌感染症
pp.423-429
発行日 2004年4月15日
Published Date 2004/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100479
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〔SUMMARY〕 肺炎球菌は市中肺炎の起因菌として最も頻度が高く,髄膜炎,敗血症などの重症感染症の原因にもなりうる細菌の代表である.また最近の10年でペニシリンやマクロライド耐性肺炎球菌(PRSP)が急増し,時に難治性の重症感染症も認められる.予防策としては23価ポリサッカライドワクチンが米国CDC(Center for Disease Control and Prevention)より推奨され,わが国においてもワクチンの認知度は徐々に高まりを見せている.これまで抗菌薬による予防・治療が主軸となっていたわが国において,今後はワクチンを含めた総合的な感染予防・治療戦略が求められる時代となっている.
しかるに,わが国でもワクチン認識の高まりを見せ,ワクチン接種は向上をしている.また,海外ではコンジュゲートワクチンなどの新たなワクチンも実用・開発されている.〔臨床検査 48:423-429,2004〕
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