今月の主題 感染症における危機管理
座談会
バイオテロリズムに対する微生物検査室の対応
谷口 清州
1
,
熊坂 一成
2
,
加來 浩器
3
,
長沢 光章
4
,
山口 惠三
5
Kiyoshu TANIGUCHI
1
,
Kazunari KUMASAKA
2
,
Koki KAKU
3
,
Mitsuaki NAGASAWA
4
,
Keizo YAMAGUCHI
5
1国立感染症研究所感染情報センター・感染症対策計画室
2日本大学医学部臨床検査医学
3陸上自衛隊衛生学校教育部戦傷病救急医学教室
4防衛医科大学校病院検査部
5東邦大学医学部微生物学
pp.59-74
発行日 2004年1月15日
Published Date 2004/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100463
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バイオテロリズムの概念
山口(司会) 本日は「バイオテロリズムに対する微生物検査室の対応」というテーマで座談会を開くことになりましたが,先生方には師走の一番忙しい時期にご出席をいただき,ありがとうございます.
バイオテロに関しては,アメリカの学会ではかなり以前からシンポジウムなどでも取り上げられ,いつバイオテロが起きてもおかしくないという警鐘が鳴らされ続けていました.そして,これが現実化したのは,例の2001年9月11日のニューヨーク多発テロに引き続いて起きた炭疽菌によるバイオテロ事件です.このニュースは瞬く間に世界中に広がり,わが国でも一時的とはいえかなり大きく取り上げられ,バイオテロ対策について真剣に取り組まねばならない状況に追い込まれました.
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