今月の主題 血管超音波検査
話題
血管超音波検査におけるWave intensityの意義
仁木 清美
1
,
菅原 基晃
2
Kiyomi NIKI
1
,
Motoaki SUGAWARA
2
1東京女子医科大学循環器内科
2姫路獨協大学医療保健学部
キーワード:
Wave intensity
,
脈波速度
,
血流計測
Keyword:
Wave intensity
,
脈波速度
,
血流計測
pp.319-324
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100450
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1.はじめに
超音波診断装置は,血管病変の画像診断において,画像の緻密性,自由な方向に連続して描出できることなど,他の診断装置にはない性能を持っている.血流速度計測が加われば,機能的評価も可能である.Wave intensity(WI)を用いると,計測部だけでなく,計測部位の中枢側と末梢側がどのように干渉しているかを調べ,心臓血管系に潜む病変をさぐることができる.
WIは新しい評価法であるが,圧情報が必要なため,臨床応用が難しかった.われわれは,エコートラッキングシステムを用いて,非侵襲的にWIを計測するシステムを作成した1,2).エコートラッキングで求めた血管径変化波形を圧で較正して血圧波形として,同時に計測した血流速度波形からWIを求めるものである.本稿では,まず,WIの簡単な解説を行い,次いでWIを用いた新しい知見,そして,超音波装置で計測したWIの臨床応用を提示する.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.