今月の主題 血管超音波検査
動脈疾患
高安病の病変―総頸動脈病変を中心に
藤岡 和美
1
Kazumi FUJIOKA
1
1日本大学医学部放射線医学教室
キーワード:
高安病
,
超音波検査
,
macaroni sign
Keyword:
高安病
,
超音波検査
,
macaroni sign
pp.263-270
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100443
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高安病は1908年に眼科医の高安右人が最初に報告した疾患で多くは若い女性が罹患する.大動脈とその分枝に狭窄,拡張,閉塞を生じる大型血管炎であり,発症原因は不明であるが,ウイルス感染,遺伝的要因,自己免疫的な要素が多因子的に関与している.症状が非特異的であるため長く診断されずに経過することが稀ではなかったが,最近は超音波検査を中心とする画像診断の進歩に伴い本症の早期診断,治療が可能となった.さらに炎症の程度,活動性の評価が重要とされ,超音波を用いた検討もなされてきている.そこで本稿は筆者が経験した症例を中心に,文献的考察も含めて高安病の特徴について超音波所見を中心に記載したい.〔臨床検査 51:263-270,2007〕
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