今月の主題 乳癌と臨床検査
各論
ホルモン・レセプター:ER,PgR
飯原 久仁子
1
Kuniko IIHARA
1
1杏林大学医学部病理学教室
キーワード:
乳癌
,
ホルモン受容体
,
分子病理
,
免疫組織化学
,
評価基準
,
効果予測
Keyword:
乳癌
,
ホルモン受容体
,
分子病理
,
免疫組織化学
,
評価基準
,
効果予測
pp.41-47
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100398
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乳癌診療におけるホルモンレセプター(hormone receptor;HR,estrogen receptor;ER,progesterone receptor;PgR)の検索はホルモン療法の効果予測に極めて重要であり,現在は免疫組織化学による検索が行われている.しかしながら使用する抗体や,検索方法は各施設にまかされているのが現状で,また腫瘍細胞陽性率の判定は病理医によりばらつきがあり,日本においても標準化が検討されている.一方,ホルモンレセプターの分子病理レベルの解明も基礎研究の発展により進んでおり,核内受容体,特にERの転写制御の分子機構,すなわちリガンド依存的な転写共役因子群との相互作用,エストロゲン受容体シグナルと増殖因子シグナルとのクロストーク,またエストロゲン応答性の遺伝子群の詳細な研究が注目されている.〔臨床検査 51:41-47,2007〕
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