今月の主題 マイクロアレイ技術の進歩
話題
マイクロアレイとデータマイニング
笠井 康弘
1,2
,
守屋 康充
3
,
伊豫田 明
4
,
関 直彦
3
,
藤澤 武彦
4
Yasuhiro KASAI
1,2
,
Yasumitsu MORIYA
3
,
Akira IYODA
4
,
Naohiko SEKI
3
,
Takehiko FUJISAWA
4
1日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
2ライフサイエンス本部
3千葉大学大学院医学研究院機能ゲノム学(奇附)講座
4千葉大学大学院医学研究院胸部外科学
キーワード:
遺伝子間の距離・類似度
,
クラスター解析
,
判別分析
Keyword:
遺伝子間の距離・類似度
,
クラスター解析
,
判別分析
pp.562-566
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100216
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1. はじめに
マイクロアレイを利用したデータマイニングの代表的な手法は,大きく2つに分類される(図1).1つは,解析に用いるサンプルが属するグループが未知である「教師無し学習」,グループが既知である「教師付き学習」である.いずれの場合も,その基本は『サンプルもしくは,遺伝子の有する各遺伝子の発現比率を,似ているもの同士で整理,分類することによって新しい知見を得る作業』である.
本稿では,各遺伝子の発現比率の整理・分類の観点から,マイクロアレイのデータマイニングではどのようなデータマイニング作業が行われているか,主な2つの手法を紹介する.1つは,「教師無し学習」の代表として「クラスター解析」,もう1つは「教師付き学習」の代表として「判別分析」である.いずれも,遺伝子の発現パターンの整理,分類が不可欠な手法である.
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