学会だより 日本超音波医学会第78回学術集会
形態診断,機能診断から治療へ―超音波のブレークスルーを求めて
畠 二郎
1
1川崎医科大学検査診断学
pp.920
発行日 2005年8月15日
Published Date 2005/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100180
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日本超音波医学会第78回学術集会は,東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所基礎循環器科,菅原基晃教授を会長として,2005年5月20日~22日までの期間,東京国際フォーラムで開催されました.幸いなことに比較的好天に恵まれ,3,455名という多くの参加者により活気あふれる学会となりました.今回の学術集会では,菅原会長より「画像と機能の超音波」というキャッチフレーズが掲げられ,画像診断,機能診断,さらには治療応用における数々の新技術や新知見が報告されました.
腹部領域の企画として,シンポジウム「腹部超音波診断の新技術」では肝線維化の評価,膵疾患へのelastographyの応用,3D表示,virtual sonography,次世代造影剤など,tissue characterizationからmicroperfusionの評価まで幅広い分野での知見が紹介されました.他に「子宮頸管の超音波所見とその臨床的意義」,「前立腺癌における超音波医学の進歩」,パネルディスカッションでは「超音波による膵疾患の診断」,「超音波による消化管疾患の診断」,「造影超音波の新しい映像手法とその臨床的有用性」,ワークショップでは「超音波内視鏡下穿刺による生検と治療応用」,「治療支援画像診断システムとしての超音波」,など各セッションにおいて活発な討論がなされました.一般演題も質の高いものが多く,多くの参加者を交えて活発な質疑応答がなされていました.また教育セッション,展示会場におけるメーカー各社からのフロンティア・テクノロジーの紹介と個々のレベルや興味に応じた盛りだくさんの学習機会が与えられていました.
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