コーヒーブレイク
(続)ひばり讃
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.188
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100036
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時は盛夏のお盆ということで,十数年前に故人になった美空ひばりのことを思い出すことになってしまった.当時医事新報という雑誌のエッセイ欄に“ひばり讃”という文を書き“持ち唄は勿論お座敷の小唄や端唄,それにジャズ,ブルースのジャンルまでそれぞれの詩の心を的確に把えて歌に表現しているのに気付いてから,急速にファンの一人にさせられた”などと記したことがあった.
最近その思いをまた蘇らせられたのは,その文章を敬愛している国際日本文化研究センターの山折哲雄所長の「美空ひばりと日本人」という一書を読んだせいである.この方は「日本文明とは何か」「悲しみの精神史」「いのりの旅」等々多数の著書のある宗教,哲学,日本史の大家であるが,目に触れる文章はわかり易く平易で,目からうろこが落ちるといった感をいつも味わされた.
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