特集 外来のあり方を問う—大病院志向の流れは変えられるか
[座談会]大病院志向の流れは変えられるか
篠崎 英夫
1
,
阿曽 弘一
2
,
小林 之誠
3,4
,
岩崎 榮
5
1厚生省保険局医療課
2関東逓信病院
3前杉並区医師会
4小林医院
5日本医大医療管理学
pp.322-329
発行日 1993年4月1日
Published Date 1993/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903808
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大病院ではコモン・ディジーズの通院患者が増えている
岩崎 本号の特集テーマは「外来のあり方を問う」というもので,「大病院志向の流れは変えられるか」というサブテーマがついております.きょうはこのサブテーマについて皆様にお話し合いいただきたいと考えました.
もともとわが国の病院の発達形態,とりわけ民間病院のそれは,診療所から有床になり,有床から病院化していったという流れがみられます.つまり,病院のなかに入院と外来の両方の機能が併存してきたわけで,病院は入院機能を優先すべきだという建前論だけで一挙に病院から外来をなくしてしまうというのは,日本の病院の歴史的な発達史から言っても大変難しい問題だと思います.
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