特集 学卒看護師の課題
看護系大学新卒者の臨床実践能力
井部 俊子
1
1聖路加国際病院看護部
pp.288-295
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903511
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聖路加国際病院(病床数520床)では,平成14年度の新採用看護師は126名を予定している.そのうち新卒者は91%を占める.教育背景別にみると,看護系大学卒が75%(大学院修了者も含む),短大卒が11%,養成所卒が14%となっている.ここ数年の傾向として,大卒者の割合が増加し,短大出身者が減少している.
新人オリエンテーションのための集合研修は4月1日から4日間にわたり行われる.平成14年度の集合研修では,基礎的看護技術訓練を計画している.これまでは各配属部署でプリセプターが技術指導をしていたが,それでは日常業務に支障を来すので,各科共通で基本となる技術を練習してきてほしいという病棟管理者たちの要請が強まった結果,オリエンテーションプログラムに組み込むこととなったのである.さらに新採用者には3月上旬に,当院の「看護手順」を郵送し,所定の項目について事前学習を課すという試みも行っている.これらは,新卒者たちの技術不足を少しでも補強したいという臨床側の企てである.
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