特集 緩和ケアの検証と今後の課題
緩和ケア—現場からのレポート—東北大学医学部附属病院緩和ケアセンターの緩和医療外来の概要・運用状況
伊藤 喜久子
1
,
山室 誠
2
1東北大学医学部附属病院緩和医療部緩和医療科外来
2東北大学医学部附属病院緩和医療部緩和ケアセンター
pp.212-213
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903495
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「緩和医療部門」の開設に当たつて,当院の広報誌である“病院だより”は次のように紹介しました.「本院は,基本構想として,時代の要請に応えつつ,生命科学・医用電子工学や先端技術を積極的に取り入れた高度先進医療を目指すとともに,21世紀の医療を考える時,最も重要なキーワードであるクオリティ・オブ・ライフを高める「全人的医療」の実施を目指しておりますが,この全人的医療の中で,医学・医療界に課せられた最大の課題の一つである,緩和医療の知識と技術の普及,体制の整備,さらには専門医療従事者の育成およびその実践の場としての「緩和医療部」設置を検討してまいりました.平成13年4月1日より緩和医療科病床と緩和医療病棟(緩和ケアセンター)および緩和医療科外来と合わせて,中央診療部門の一つとして認められることになり,終末期がん患者に対するモルヒネ投与・神経ブロックなどを中心とした緩和医療体制の充実を図ることになりました.」1)こうして開始された緩和ケア体制は,外来が2年,ケアセンターが1年2か月を経過しました.
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